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ツバル人とは

アジアからはるか南太平洋の小さな島々へ人々が移り住みはじめたのは、いまから3300年ほど前のこと。優れた海洋航海技術をもつポリネシア人は長い年月にわたり大海原を移動し、拡散しながら島々に住むようになりました。ツバル人の多くは、このポリネシア系の人々で、ポリネシア諸語のひとつであるツバル語を話します。文化的・人種的にみると、サモア人やトンガ人に類似しています。しかし、離島ヌイ環礁には、キリバスにルーツをもつミクロネシア系の人々が住んでいて、彼らの母語はキリバス語(キリバスで話されている言語とはかなり異なる方言)です。なお、ツバルは学校での英語教育が盛んということもあり、外国人に対しては英語を話す人も少なくありません。

宗教に関しては、ツバル人の9割以上がツバル・キリスト教会(EKT: Ekalesia Kelisiano Tuvalu)に所属するキリスト教徒です。1961年に、クック諸島のマニヒキ島からロンドン伝道協会の宣教師が意図せず漂流のすえ流れ着いたのが、キリスト教のツバルへのはじめての伝来とされています(Goldsmith & Munro 1992)。敬虔な信者が多く、毎週日曜日には熱心な教会活動が行われます。

ツバルの人々は、自分の郷里である島(fenua)への帰属意識を強くもっています。それは郷里を離れ、首都フナフチや海外に移住した人々にとっても同じです。首都フナフチには多くの離島出身者がくらしていますが、人々はそれぞれの島のコミュニティの一員として生活しています。フナフチには各離島出身者のコミュニティのための集会所(falekaupule)があり、それぞれの場所で政治的議論を交わしたり、島の特別な日を祝ったり、さまざまな行事を執り行います。

CC-BY-NC
ツバル言語文化辞典
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